1046ワークス24口

とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「読書感想 『やがて君になる』 4巻 仲谷鳰」


 何者かにならないと自分には価値がない、
というのは思春期にはある悩みだが燈子はやや度が強い感じ。
この辺も姉の影で自信のなかった女の子という背景がしっかりした感じだからこそ、
燈子が自分の弱さを肯定できるようになるのが肝要に思える。
それを促すのは侑なのか、
それとも本作はまた違った展開になるのか気になるところ。

 

 侑の方は菜月の部活話のように、
破れたとき強烈な感情を抱くほど本気になるのをどこかで怖れている節でもあるのか? 
と感じた。
その辺が燈子への踏み込みにも今後関わってくるのか、
それに関しては今巻ラストでの決意が物語る。

 

バカという言葉に隠された気持ちはもう侑自身目を背けられないレベルに達したようで、
ここらかの侑の攻勢にも注目。
果たして彼女は星に届くのか。

 

 合宿は色々面白かった。意識しまくりの三人。
沙耶香の様子が意外と可愛らしいが、
その彼女が燈子に一歩踏み出したあたりは本作の変り目としても大きい気がする。
生徒会劇に向けてこの三角形がどう動いていくのかも気になるところ。


ではまた次の本の感想で。