「９０年代超絶魔法バトルダークファンタジーの金字塔、再アニメ化『BASTARD!!』視聴完走の感想」

今回は、タイトルにあるように
Netflixで配信されているアニメ
『BASTARD!!　暗黒の破壊神』について
書かせていただきます。

本作は、ご存じではない方のために少し説明すると、
９０年代の週刊少年ジャンプ誌上で連載、（途中から季刊誌に移行等あり）
９０年代にも一度アニメ化されていた萩原一至先生の漫画作品。

内容は現代の科学が行き過ぎたことで生み出された
暗黒の破壊神アンスラサクスによって一度文明が滅びた世界で、
中世風の剣と、魔法が支配する世界となって生き延びた新たな人類の物語。

その世界ではかつて、絶大な魔力を誇り
世界征服を成そうとした伝説の魔人ダーク・シュナイダー（以下DS）がいた。
それが本作では某国の神官の娘ティア・ノート・ヨーコの庇護する幼子
ルーシェ・レンレンの中に別の人格として封印されていて、
国の危機に際してDSを復活させる。

しかし、超わがままで自由奔放で性格最悪の女好きのDSは
当然一筋縄ではいかず……
果たしてヨーコの祖国はどうなるのか、
その侵略の影ではかつての破壊神、アンスラサクスの復活の兆しもあり……、

というあらすじだが、
剣の必殺技や絶大な破壊力を誇る魔法による
DSと対立する者達とのバトルが熱い内容で、
あまり考えずにも楽しめる。

あと、肝はなんといっても原作からその筋で認知されている
『お色気』シーン。

ともあれ、
現在ネトフリで配信されている２クールを視聴完走した感想を。

RPG的なようでそうではない展開。

ヨーコの祖国メタリカーナ王国の危機に復活したDSが
進軍してくる敵を攻撃魔法で圧倒的に蹴散らすのだが、
かつての自分の配下である四天王が
現在では敵に回り、彼らとも戦う展開になる。

本配信では四天王を最後の一人カル＝スを残す
アビゲイル戦までを映像化。

途中のガラ戦、ネイ戦はもちろん、
肝心なシーン・ハリやカイ・ハーンといった鬼道三人衆とのバトルもありますし、
後半のアビゲイル戦に至るまでの死霊属との闘いも収録。

（リッチやアビゲイル戦の辺、
実は原作でしっかり読んでいなくて
詳しくはアニメで初見という事情がありましたが）

剣と魔法のバトルモノですが、
主人公が弱い敵と戦って徐々に能力的に成長していき、
敵の強さもそれに比例していく……
というような『ダイの大冒険』などのドラクエ的な
段階を踏みそうでありながら、
そこは結構違っていたりします。

最初から最強というわけではないですが、
なにせかつての伝説の魔人ですから、ここぞという場面では
弩級の破壊呪文で圧倒したりと、
破天荒な展開ブリをみせたりするのも本作の面白味かもしれません。

本作の注目するところは……。

そんなDSの自由さと、
いくら死にかけても最後は復活して圧倒するしぶとさに、
女好きでわがままで、あと結構酷い面もあるのですが、
憎めない主人公だったりもします。

ガラとの和解に
ネイへの献身や、
シーン・ハリやカイを魅了していく（エロも含む）
様子などにもDSというキャラが大いに表れていますが、
総じて言うならサブキャラ達も魅力的なのですが、
その絶大な魔法の力を誇り
好き放題に暴れまくるDSという超絶美形主人公（自称）の活躍こそが
本作の肝とも言えるかもしれません。

決して今の（というか、当時も疑問な気もしますが）女子ヲタの
ハートを掴むタイプのキャラとも言い切れないのですが、
DSが暴れまわる姿には男性視聴者としても
スカッとする爽快感もあり、（セリフがロック、パンクすぎる）
エロ要素もあいまって現在でも視聴していて面白い作品に感じました。

あと、
ヨーコさん役の楠木ともりさんの声もいいですし、
スライムのシーンはやはり熱くなります。

ネイとの悶着や
当然シーラ姫とのやりとり、
女性キャラ勢とのセクシーシーンの数々も
本作を語るうえでやはりはずせません。

子安武人さん演じる吸血鬼のダイ・アモン戦は
ハイテンションな吸血鬼が某奇妙な作品での同じ吸血鬼役の
子安さんの声で別な意味でも面白かったりしますし、

アビゲイル戦はやや長いけれど面白く、
長くても飽きずに見応えをもって見られる出来になっていました。
杉田さんのアビゲイル声も味があって良いですからね。

あとは、原作を読んでいたときよりも、
ガラのネイへの気持ちがまあ、そうだよね
という風にも感じました。
昔は端折って読んでいたのもあり、兄ちゃん的な面もあったのかと
（ネイの方が年齢は上ですが）感じていたのですが……、
そういう観点でガラとネイを見るのも
面白い視聴だったりもしました。