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とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「読書感想 『超簡単 メガビタミン入門1』 小西伸也」

今週のお題「読書感想文」

 

いつもの水曜日の読書感想記事を、

今週のお題タグに合わせて。

 


 長年ベジタリアンや糖質管理などで健康を追求してきた著者が、
メガビタミン (分子栄養学) の基礎を解説した本。
正直、多数派の病院と薬による対症療法とメジャーな食品が当たり前、
という人には「は? サプリとかプラセボでしょ?」 という内容ではあるが、
著者の言っていること、分子栄養学自体は理に適っている。

 

 分子栄養学の分子は栄養の分子ではなく、
人体を構成する遺伝子とそれが構成する細胞という分子で、
それを栄養を十分に満たすことでサイクルを良くしてより健康になれる、という栄養学。

 

本著では、一人一人のその基準値を割り出す方法については触れられtていないので、
それは他著で触れるのか、
それとも個人で体調に現れる反応を見て
調整していくしかないのかは分からない。
ただ、数値で出ないけれど体調は爪や髪、顔の肌や、便秘がちかどうかなどで
割と測れるし、

アトピーやアレルギーの人はその症状の改善で確認していくのでは、と。

そういうことかもと思う。

 

 現代でさえ、アトピーやアレルギーなどで表面的な豊かさのみで 
『質的な栄養失調』 の人間が大半だという。
それは、現代の食品中の栄養素の薄さと、加糖やお菓子賛美、人気、
広告も踏まえたビジネによる糖質過多による
細胞、内臓の循環へのストレスが原因のひとつだそう。

 

 ビタミンを含む栄養の基準値を厚生労働省が定めているが、
実際は人間一人一人のビタミンなどの必要量は、個人差が最大で150倍あり、
国の基準は平均値に過ぎない。

 

肝心なのは平均値よりも、その個人の絶対量をなるべく満たしていくことだと著者は説いていいる。

 

 また、ビタミンには各種の絶対量によって精神系の障害にも効果があったり、
アトピー、花粉症改善、腸内コレステロール低下作用、うつ病改善、大腸がん対策などの面もあるそう。

 

各症状によって、その絶対量が欠乏しているとみてよいので、
そこを摂取すると改善できるかも。

 

 高タンパク質の必要性も説くと共に、高タンパク食による腎臓病、肝臓病の本当の事情、
各種ビタミンの絶対量、糖質のデメリット、メリットを知って糖質中毒から抜ける、
フェリチン、ヘム鉄とキレート鉄の違い……などを解説、

 

ほとんどの病気と老化の原因は酸化と糖化で、
それを改善するには質的栄養欠乏を見直すことが最善、としています。

 

薬による対症療法はその場しのぎだから、
同じ食と日常習慣を続けている限り再発するので、
食と栄養方面からの改善が肝心である、と。

 

 ビタミンもCの取り過ぎで下痢気味になったりするし、
デトックスのために必要なのは断食ではなく酵素の組み合わせ、
若返りのためのスカベンジャーも酵素の組み合わせなのでタンパク質が肝心など、
病院と薬による対症療法に (100%でないにしても) 頼らないには、
魚を授けるよりも漁を教えることが肝心で、
自ら栄養についての必要なことを学んでいくことが大切という。

 

医学界はビジネスとして特許のある新薬で儲けたいので、
安価で病気になりにくい体に近づけるビタミンなどのサプリは目障りで
様々な手段で栄養に関するデマで情報操作をして、
薬で儲けてきた歴史も書かれている。

 

なので米マクガバンレポートとは対立する考え方ではあるし、
多数派ではないのが分子栄養学ではある。
そのため本書もメジャーな出版物ではなくオンデマンド出版となっているが、
多くの示唆に富んだ書籍で、関連本も多い。

 

気になる方は手に取ってみて。

 


ではまた次の本の感想で。