君嘘の設定・伏線考察、第3回になります。
いい加減前置きもイイ感じで。
ただですね、
ああもう!
視るたびに何かしら新たな発見というか気付きを得るの、
自分君嘘好きすぎるなあ、もうもう。
と、この記事を書くうえで思ったりしました。
ただベクトルが2次創作とかの派生的じゃなくて、
理解と納得なんですよ。君嘘に限っては。
それが自分の創作の糧に成ると了解しているから。
その理解と納得も、結構深い処にこれたのか、
どうか。
まだまだ読み解く余地が実はあるのではないか?
そんな事を考えつつ。
という訳で参りましょう!
君も行こう♪ヽ( ´∀`)ノうふふ♪
10.劇中の引用作品の意味。
前述の『いちご同盟』だけではなく、
君嘘の作中では他にも
アクセントして有名作が登場しますね。
これらは率直に言うと、
その作品のなかで原作者の新川先生が
もっとも推したい『このセリフ』を引用し、
キメルために作品が選ばれて
使われている節が強いです。
何故それが選ばれたのかは、
先生の好みとセンス、
君嘘でのエピソードに照らし合わせた、
などが考えられます。
『オペラ座の怪人』では、
凪会心の
「オペラ座の舞台に憧れる女の子」
『いちご同盟』では
かをりの辛い、
「私と心中しない』
そして注目したいのが、
『スヌーピー』で、
「さよならのキスをしてくれる人がいるんです」
⇑ ⇑ ⇑
もう、これを言わせるために他の作品でも
引用という手法を使ったのではと、
1番使いたいセリフを紛らわせるために、
他にも引用という体を採ったのではないかと、
そんな気にもさせられる使い方でした。
つまり、雪の病院屋上で密着して、
公生とかをりは『キス』しちゃったのおおお!!??
という想像を膨らませられるんですね。
うっははははっすみません。
でも、かをりと公生の恋心が何かしらの
結実をしていたらいいな~、なんて気もするんですよね。
(エロゲならまあ、最後までイッテそうですがw)
11.ヒロインの好きなモノ。
椿はレモネードに思い出があって、
結構好きそうですよね。
これは
“甘酸っぱい初恋”の象徴のように受け取れますね。
で、かをりは前述のように、
カヌレを好きな事で公生が好き、
と密かに匂わせている訳ですが、
他にも、
ぬいぐるみが好き。
という話が出てきて、
これからも公生への好意が読み取れます。
ぬいぐるみ=人形=母親の操り人形=公生
また、病院から外出して公生と買い物に出掛けた際に、
迷子の子供を助けて、
「困っている人を放っておけない」
と口にしていますが、
これも公生が好き、という気持ちを匂わせていると
解釈できます。
困っている人=公生
ですね。
12.サブキャラたちのあれこれ。
①椿を優しくふった斉藤先輩。
彼の創作的存在意義は、
椿の気づきの誘発以外にも、
主人公勢の中で特に“周辺の人間関係を描く人員”
として登場したこともあると思うのです。
本作は渡などで横の繋がりを描いていない。
これによって椿が掘り下げられ、
重要度が増し、
『椿が正ヒロインである』
という裏付けとされた、とも考えられる。
②渡亮太とは。
小説版君嘘をとーしろさんは哀しいことながら、
まだ手にしていません。
(記事執筆当時。
2015年5月時点では購入して読了しています)
それによると、この小説版では渡についても
掘り下げられているとか。
しかし、それを読まないで思った事なのですが、
渡は幼馴染の公生に、大変友情を抱いている、
すごく性格の良いヤツ。
ただの容姿&性格ハンサムガイだと思うのです。
彼は公生が母を失って、かつての朗らかさが陰ったことを、
幼馴染として随分心配しているのだと思います。
だから公生の心に光の射し込んだ、
彼の心に良い変化を与えたかをりとの関係を、
自分の彼女への好意と秤にかけても
公生の気持ちを後押しした。
かをりなら、椿や自分に出来ないことを
出来るのではないか、と。
だからこそ渡は、
様々な場面で公生の背中を押していたのだと。
渡は本当に好きな子のために、
泥水をすするヤツだったのだ。
③紘子さんの贖罪。
これは、公生がピアノを弾くことを望む限り
しっかり指導することでしか果たされない、かな。
④柏木さんの恋愛観。
蔵書108冊。
BL。
ラジオであやねると種田氏が騒いでいたのが、
まさか公式になるとは。
ラストのギャグ要素として投下されましたね。
ところで先日、Twitterで
フォロワーさんと君嘘のお話をする機会があったのですが、
そこで思い至ったネタがあります。
柏木さんは友人想いで、
公生に対して暴力を振るわない奇特な女子ですが、
でありながら、
腐女子の本領を隠し持っていて、
公生、椿、渡の幼馴染組を見ながら、
渡×公生
を想像して「デュフフフ」だったのではないかと。
加えて、
部活中の渡に椿のことで彼に相談していた時、
柏木さんの脳内では
渡×サッカー部男子
の花園がめくるめく広がっていたのではないか、と。
静かに平坦な顔をしてジュースを飲みながらも!
また、誰が見ても椿と公生の相談でありながら、
その裏では、柏木さんの脳内では
渡と公生の周囲に薔薇の花が咲き乱れていた
のかも。
故に、あんな表情をしていながら発せられた
「サンキュー」
には、
「いつもお世話になってます。
良いモノを見せてもらいました(ニヤリ)」
的なニュアンスが含まれていたのかもしれません。
でも椿のことも大事に思っているし、
柏木さんは案外、両刀使いなのでしょうか。
最近の中学生はこええッス。
④あの人の病名。
早希さんやかをりの病名は何なのか?
という声をニコ生などでも多く見かけました。
個人的に、その知りたがる心理が理解できないです。
興味本位ならそんなもの知らない方が良いに
決まっているのに。
物語上ではっきりさせる必要があれば
する筈の事を描いていないのだし、
言及する必要もないのでは、と。
いちご同盟でも明言されていないのが
踏襲されているのもありますね。
まあ皆さんは、何気なく「何の病気?」と
自然に疑問を持っているだけですよね。
⑤武士の心の内。
これも先日、君嘘DVD2巻の
(届いた!ひゃっほう!)
同梱キャラソンを聴いてみたのですが、
驚かせれました。
自分が本当に憧れるヒーロー像にあたる人間を超えるのって、
正しく「奇跡」を起こすという事なんだな、と。
武士の心情がそう読み解かれていて、
愕然とするほどに知りました。
君嘘やっぱ、ぱないッス。
しかも、そういう重みと大きさだからこそ、
公生の変わり様に武士は苦しんで、
だからこそ乗り越えたコンクールの曲は、
『革命』だったという。
いささか穿ち過ぎで、けれどシビレルな。
さすが血統を継ぐピアニスト。
まあ解釈としてはそれだけに留まらず、
憧れである公生が新境地に導いてくれる、
というニュアンスでの
奇跡を迎えるという意味の
キャラソンでもあるのでしょうけれど。
⑥有馬公生被害者の会
公生の演奏に心を射抜かれた人達の集い。
5歳時に絵見、かをり。
武士も当然会員ナンバートップ3です。
最近では凪と三池くん。小春ちゃんも予備軍。
顧問は紘子さんで。
末席にとーしろさんも。
⑦椿のこと。
幼馴染は勝てない。
これは良く二次界隈では聞こえることですが、
終わってみれば、君嘘は、
椿ちゃんの大勝利!!
幼馴染が主人公の少年と結ばれるエンドで、
幼馴染の大勝利で幕を閉じました。
伏線、フラグ、前評判。
椿でこそ、それはばっきりと砕かれたのでした。
新川先生、にくい演出をなさる。惚れるわ(笑)
13.ポエマー公生。
公生は随所で情感あふれる詩的なモノローグを
ぶっこんできます。
その公生が、何故ああもポエムチックなのか?
それは想像するしか出来ませんが、
例えば、
未登場の父親が実はそういう嗜好の持ち主で、
公生はそれに影響を受けている、とか。
実は母親の早希さんがポエムを書く習慣があって、
彼女の死後に大量のポエムノートを見つけて、
感化されたとか。
そういうのが思い浮かびますね。
友人関係では誰もそういう匂いはしませんし、
読書の趣味にしては
劇中で本に触れているのは『いちご同盟』のみで、
あれはポエム成分は薄いですし。
あえて言うなら、
この作品は難病を抱えて、死を見せる人が出てきますから、
死と詩が掛けられているのかもしれませんね。
まあ、大概に情緒豊かな人物を描くのに詩的成分を持たせた、
というだけかもしれませんが。
あと、1話の冒頭が『月光』だったのは、
『月光浴は死想を育む』
から来ているのかもしれなくて、
そこでも辛い雰囲気が漂っていますね。
深読みしだすとキリがないですが、
それをさせるのが君嘘の奥深さですね。
楽しー!♪
14.『四月の嘘』
かをりは以前に、
「もっとも美しい嘘が生まれる」
と言って、
自身の嘘をほのめかしています。
彼女は最初に吐いた嘘を隠し、
それであっても、
公生への想いに裏付けされた行動を
とり続けています。
それはかをりの意外な狡猾さでもあります。
彼女は結構周到にモノを言って、立ち回っています。
視聴2週目では、
それをじっくり噛みしめて楽しんで欲しいです。
そして、最終回の告白を経た今なら解る気がします。
あれは、再び弾かせるために嘘を使う、
けれどそれは、
悪意や貶めるために出たものではなく、
“その人のための嘘”であるから美しくたり得る、
というニュアンスだったのではと。
命の残量が尽きるまでに、
好きな男の子との思い出を作るために、
好きな男の子に、再びピアノを弾いてもらうために。
光り輝いてもらうために。
その為にかをりが吐いた嘘。
それが『四月の嘘』。
それは美談でしょう。
彼女の命が顕わした、美しいモノに他ならない。
そして、君のいない春が来る。
――――――――――――――
以上、
公生とかをり、
椿や渡たちの14歳の春を
14の考察で彩ってみました( •̀∀•́ ) ✧
何かの足しになって
楽しんでいただけたら幸いです。
そして末文に、
この美しくも切ない物語が、
これからも愛されていくと良いな~
と、とーしろさんは心から思いますよ。
さて、DVDで再視聴して行きますか。
君嘘充は!まだまだ終わらないですっ!
ではでは、
取り敢えずの区切りとして、
これまでの『君嘘』の感想記事、
お付き合いくださり、皆さま本当に、
まことに、大変ありがとうございました<(_ _)>
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