1046ワークス24口

とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「5月の趣味読書感想まとめ~10倍名作が書ける日本のハケンアニメ!出だしの一文~」

元号も令和に変わり、一月が経ちました。

この間、仕事以外にもやることが増えていた時期ではありましたが、

マイペースに読書は継続しておりました。

 

そんなわけで、

5月に読んだ趣味本の感想を

今月もまとめさせていただきます。

 

5月に読んだ本

 

 ハケンアニメ! 辻村深月

 10倍速く書ける超スピード文章術 上阪徹

 日本の名作 出だしの一文 樋口裕一

 

以上です。

3冊と少ない印象ですが、

ハケンアニメ!が600ページ超あり、

実質2冊読んでいる時間を使っていたという事情があります。

なので、文量的には4冊、

これまで通り週1冊のペースでは読んでいます。

 

では、感想に参りましょう。

いつも通り、

読書メーターに投稿した感想の

 

読書メーター マイページ

https://bookmeter.com/users/949199

 

文字数制限なしの長文ver.です。

 

 

ハケンアニメ! 辻村深月

 

 アニメ制作の現場が描かれるお仕事系ストーリー小説。

 表紙絵の3人の女性キャラがそれぞれ、

プロデューサー、監督、原画マンとしてアニメ制作に取り組み、

シーズンの覇権アニメを目指していきます。

その過程で、仕事のパートナーである男性監督、

プロデューサー、作品の舞台である 『聖地』 の地元の人間などとの

彼女たちなりの交流、変化が描かれる。

 

個人的に一番の注目株は後半に出てくる

原画マンの並澤和奈ちゃんでしょうね。

一番アニメ関係者らしいヲタク感があり、

その変化が愛おしいキャラです。

 

 また、アニメ制作の予算や予定、

売上に関する事情、覇権アニメの定義など、

業界に関する事情も色々語られており、

アニメに興味のある方にもそうでない方にも

興味深く楽しめると思います。

 また、本著は辻村先生らしいボリューミーな内容で、

本編の他、描き下ろし短編と解説を含めて

600ページ超あります。

そこは覚悟してトライしてみてください。

個人的にも600ページの壁は初めて超えました。

 

 令和最初の読了本となりました。

 ありがとうございます。

 

 

10倍速く書ける超スピード文章術 上阪徹

 

 

 文章の取り組み方の本として再読。

 著者は日常的に10万字を5日で書いており、

その超速執筆術の紹介と銘打っている。

 

 しかし、多くの人が想像するような 

『まっさらなゼロから準備もなくいきなり書いてその速度で書くことが出来る』 

と言う訳ではまったくないことを明示しておきます。

 

というか、多くの書き手においてそれは幻想です。

はっきり言って。

 

 本著でも、必要な前準備、素材集めと構成が出来て、

初めて 『執筆の実時間』 が速く済む、

としている。

準備をしないでまったく考えなしだったり、

うまく書こうと悩むと、

迷って書く速度は格段に落ちると語る。

 

 よくいる執筆にうんうん悩んで1日に数百文字、

という作家さんは、

うまく書こうとしてミスを恐れ、

結果とても遅くなっているケースが往々にあると、

実際に書く人間になって実感として理解できました。

この著書の速筆の理論はそれを裏付けています。

 

 この著書の速筆術とは基本が、

素材と設計図が先にあることで迷いなく執筆が進行する、

という理論であると言えます。

 

 他に、書く目的の定め方や読者の想定の仕方、

推敲の削り方などが分かりやすく書かれており役立つと感じた。

 

 また、著者は学校の国語教育にありがちな、

文章の苦手意識について言及しています。

文学的文章と実用的文章を分けて考えることで、

苦手意識に捉われることなく文章を書きやすくなるのではないか、

と言う。

確かに、文学を参考にうまく書こうとした結果、

筆が進まないとか苦手意識をもつ人が多いことからも肯ける。

 本著はそういう意味で、

文豪の文章をお手本にする癖がついている多くの文章書き 

(そういう教育を受けてしまった) たちに、

もうちょっと楽に書いていいと思う、

と実績を伴って言ってくれていると感じた。

 

 

日本の名作 出だしの一文 樋口裕一

 

 明治から大正、昭和の文豪たちの古典的名作の、

その冒頭の一文を抜粋。

文学的意味を読み解いていく文章考察の本。

 

 また、古典名作の粗筋、作者の経歴なども記載されており、

「この作品、タイトルは知っているけれどこういう内容だったのか」 

と学ぶこともできます。

 

 しかし、知らない作品が多かったが、

それらの粗筋などを読むと、

この時代の作品はネガティブな内容が多いな、

と感じてこれまで以上に敬遠感が湧いた。

(中には読みたいと思った作品もありましたよ!)

 

 純粋に作品に初めて触れて読みたい方には向かないかもしれません。

 

 それでも、この表現にはこういう意図がある、

出だしにこんな意味合いを持って来ることが

後でこういう効果を生む、

全体を先に暗示している、

などの出だしの一文の考え方を学ぶ本としては

大変有意義でした。

 

 

以上です。

さて、ここ2、3か月ほどは

シリーズモノの続きを読んでいなかったので、

ここらで少しそこを攻め直したいですね。

 

新約とある、

吉川栄治 宮本武蔵

 

……あと、ユーフォニアムの続巻も気になっていますし、

月の音色で朗読や紹介された本も読みたい作品があります。

 

まあ、趣味読書なので、

楽しんでマイペースに行きたいと思います^^

 

しかし、

今年はもう暑いですな。

では、また~♪

 

ps.

しかし、タイトルのサブ文章は

なんか大いに誤解されそうですが、

本記事は普通の読書感想でっす(*´▽`*)