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とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「3月の趣味読書感想まとめ~鋼鉄の岸部露伴は隠し剣の整体学で走り続ける~」

こんにちは~。

今月も1ヶ月の趣味で読んだ読書本の感想を書いて行こうと思います。

 

3月中に読んだのは、

 

 ユリイカ 荒木飛呂彦――鋼鉄の魂は走り続ける

 岸部露伴は動かない 2 荒木飛呂彦

 隠し剣 弧影抄 藤沢周平

 ゆがみを直す整体学 整体・健昂会代表 宮川眞人

 

ちょっと少な目ですね。

では、感想いってみましょう~♪

 

 

ユリイカ 荒木飛呂彦――鋼鉄の魂は走り続ける

 

 『マニエリスム』 という美術用語を知り、

これはジョジョ立ちの特徴をも指すのでは?

と思って調べて辿り着いた書籍。

 

 3部ラストリアタイからのジョジョファンですが、

こういう本があるとは発刊当時の2007年から知らなかった。

 内容としては、ジョジョ評と考察記事集。

あと、ネットで知られるジョジョ立ちの人の活動写真と、

スタンド全集 (7部途中まで)、

ジョジョファンのイラストレーター、

漫画家の寄稿

(すみません、自分の知っているような有名どころではないです)

 

 トップの記事は、

荒木先生と他分野の女性二人による対談から始まり、

先生の言葉を読みたい人にもあう内容。

 しかし、その対談の内容は完全なジョジョの腐解釈である。

 今でこそアニメによって女性ファンが増大したが、

ジョジョを腐目線で見るファンが

実は昔からいたという証明のような話の内容で、

作家ではない他分野の女性ファン二人による

ジョジョ腐女子界隈ではこう解釈できる、

ということを先生に話していた。

 

 それに対しての先生の反応は、怒るでもなく

「そういう考え方もできるのか~」 でした。

自作を湾曲して解釈するファンに

本心ではどう思っていたかは定ではないですが、

しかし対談の内容からは穏やかで優しい荒木先生の

当時の言葉を読むことが出来ます。

これだけでも読む価値はあるかも。

 

 本著の主眼は、

他分野の評論家や様々なジョジョファンによる、

ジョジョの多角的な解釈、評論、考察などの記事集です。

 正直、1~3本目の評論家などの評論は、

冗長でそんなことをわざわざ持ち上げるのか?

わかってないな……という、

評論家ってこんな程度の文章で勤まるモノなの?

と評論家という存在への懐疑的な思いすら抱かされました。

この本のレヴェルを疑うような記事でしたし、

このままこんな調子の文章が続くなら、

読了できないのでは……と思ったほどでした。

 

 しかし、読み進めて行くと、

俄然面白い記事にシフトしていきます 

(個人的にはそう感じました)

 ジョジョの表現的な立ち位置や、

台形などのコマ割りやたち切りの意図、

視点誘導の技法などのマンガ的表現の考察、解釈や、

全体を通しての運命に関しての考え方などなど、

読み応えのある部分もあり、

刺激を受けて自分なりの考えも湧き上がることの出来る内容でした。

 

 総じていうと、1記事単位はムラがあるとも感じるし、

全体で見ると玉石混交といえる記事の集まりである、

というのが個人的な感想のジョジョ孝集でした。

 しかし、漫然とジョジョを読んだり、

ここはどういう意味だろう?

という疑問に対して、

この記事の書き手たちと共に成長し

自分なりの答えを導き出す書にはなるのではないか? 

と感じた。

 権威ある絶対的な解釈ではまったくなく、

この記事に書かれていることをジョジョの真実と

思う必要はまったくない、

彼らも精緻には理解が及んでいない奇妙な 

ジョジョ』 という作品を少し理解する一分の助けとなるような

――活かすも殺すも、その運命はあなたの意志と勇気ある行動次第。

人間は成長するのだ!――

そんな本。興味のある方は、試しに読んでみるといい。

 

 

 

 

岸部露伴は動かない 2 荒木飛呂彦

 

 ジョジョ4部のキャラ岸部露伴のスピンオフ作品の2巻。

 漫画家として日々ネタを集める露伴先生の経験した

奇妙な出来事たちの単話集。

 今巻はスーパームーン

携帯スマホ依存症から着想を得た作品や、

筋トレに狂ったモデルとの露伴先生のバトルなど。

あと、山岸由花子の出番もある、

奇妙な因縁と巡り合いのラブストーリーもあってバラエティ豊か。

 どれも個性的で面白かった。

個人的に恋愛の話は、

ジョジョにしては珍し目のハッピーなラストとなっていたし、

こういう奇妙な巡り合わせはぐっとくるものがある。

奇妙つながりで 『世にも奇妙な物語』 でも

設定を変えて出来そうなエピソードだった。

 小説のこのシリーズも少し読んでみたい気も。

 

 

 

隠し剣 弧影抄 藤沢周平

 

 藤沢周平作品、初読書。

 剣客小説として時代劇で 

『馬の骨』 や 『武士の一分』 の

原作になったことでも自分も認識していた。

 

 海坂藩という架空の藩を舞台に、

下級武士の城勤や藩政絡みの争いを通して、

果し合いなどの試合が描かれる。

その際に、主役の武士は各々の流派の秘剣を振うのだが、

この技の正体を単話形式で描いていく。

 

 戦いに至る過程も丹念に描かれているし、

技の正体も興味深い。

そして主人公達が武士として高潔ではない弱さがあるのも珍しいが、

しかしなによりこの作品で意外で新鮮だったのは、

エロチシズムが薫る点 

(怒られそうだが) その節々の描写が妙にエロい。

剣技の他に、各話で誰が結びつくかというのも

下世話だが気になって楽しく読めた (再度怒られそうだが)

 しかし、下品ではなくどこか哀愁があって関係性も見所。

 

 全体的に文章も描写もよく、

話の構成もしっかりしている。

藩の内政の動向なども気になるし、

他にどういう秘剣が描かれるのかも興味深い。

続巻も読んでみようと思わされる作品。

 

 

 

ゆがみを直す整体学 整体・健昂会代表 宮川眞人

 

 肩凝りや腰痛といったことは整体という言葉が当てはまるように思うが、

内臓、心肺系や脳血管系の病などの疾患も、

もとをただせば身体の歪みにが元になっている、

というのが本著の整体学の理論。

 

 本著の理論は、肩甲骨と頸骨、椎骨、腰骨の背骨、

そして仙骨によってX字に作用し、

どこかがよくない姿勢や生活習慣、

またはストレスで負荷がかかって歪むと、

連動して要所が凝ったり歪んだりして、

その凝りが内臓に負担を掛け、

結果内臓の疾患に繋がるとするモノで、

図解付きで説明され、

各種の症状に対しての効果的な歪みを直す運動法を紹介しています。

 

 また、現代医術の外科的な処方、施術は対処療法であり、

この歪みをなくすという根本的な問題を解消しないので、

そうした施術は 

(例えば骨に金属を入れるとか、

ギプスで支えるとか内臓の場合レーザーで焼くとか) 

往々にして再発のリスクがあると著者は語ります。

(運動をしても、その人の生活習慣などを変えないと、

こちらも再発のリスクはあると思われますが)

 

 現代医療にどっぷりで、

それが常識である人たちにとっては、

そんなの本当にきくの? 

という疑問も浮かびそうです。

しかし、医者に体をいじられるのがいやだとか、

薬や手術に頼りたくないという方々で、

自分で運動をして効果があるか試してみようと思う方には、

一読の価値はある本だと感じました。

 

 自分も体が歪んでいるかの確認の運動は、

一応やってみようと思います。

そのうえで、その問題に対しての歪み解消運動も行ってみます。

 

 

 

 

以上です。

今月はあまり物語系を読まなかった感なので、

来月はそっちの方も少し手に取りたいですね。

 

というか、同時進行で読みかけの本が複数あるので、

これらを読了するように取り組むのも大切ですね。

 

では、また~<(_ _)>