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とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「マァムとの別れ。そのときポップは……。『ダイの大冒険』第21話視聴感想」


今回は、アニメ『ダイの大冒険』の
第21話の視聴感想を
書かせていただきます。

 

戦い済んで……。

 

今回は、まとめて言うと次へのつなぎの回でした。

 

魔王軍総掛かりへの勇者側の勝利と、
レオナのパプニカ奪還とに沸く国内での
徐々に進む再興やダイたちの次の戦いへの準備の様子が描かれました。

 

そんな中、自身の戦力を省みるマァムがいます。
完全回復呪文であるベホマも使える回復魔法の上級者であるレオナ、
マァムは攻撃呪文を放てる魔弾銃が壊れた今、
その力不足を感じますね。

 

バダックさんに修理を依頼していたようですが、
それも芳しくなく……。

 

自分はどうしたら良いのかとマトリフにでも相談しようかと向かうと、
そこにはマトリフと魔法の修行をするポップの姿が。

 

その姿は確実に魔法使いとして成長しています。
これまでの戦いを通しても、
先のハドラ―戦にしても、彼の成長ぶりは目を見張るものがあります。

 

それもマァムのためなのですが、
この娘さんはそこのところが鈍い……。

 

ですが、マトリフのセクハラを察知して繰り出す格闘に、
自身の強みに気づいたマァムは、これからの戦力増強について決意します。

 

今回のサブタイトルは『マァムの決意』ですからね。

 

きたるこれからの魔王軍との戦いについて作戦を練る一堂。
ダイ、ポップ、マァム、レオナ、三賢者などなど。

 

現在、ヒュンケルとクロコダインは鬼岩城の偵察に向かっているので、
まずは武器など戦力を整える方向に。
そんななか、マァムがパーティを離れて修行すると言い出します。
これにはポップが大きく反応。

 

……そりゃねえ、アバン先生の願いと仇のために打倒魔王軍の志を共にする仲間なので、
これからもずっと一緒に旅を続けていくと思っていたでしょうし、
それ以上に、惚れた女が離れていくのは心中穏やかではないでしょう。
このへん、露骨に反応するあたりにそういう機微を隠すことを知らないポップの幼さや
素直さ、うぶさが出ていますね。

 

きっと、三賢者の姉妹二人は
(あ、この魔法使いくん、この娘のことを……)
と察したことでしょう。多分、案外アポロは気づかない……かもしれない。

 

マァムの爆弾発言によってこれからどうなるのか、
ポップは気が気じゃないですが、
レオナがマァムの考えはもっともだと肯定し、
マァムの決断はみなに了承される雰囲気です。
ポップは内心、本音では大反対なのは確実ですが。

 

ここでのマァムとレオナのやり取りに、
対等な女同士の認め合いが感じられます。
マァムははっきりものを言うレオナのさばさばした感じを気に入りますし、
レオナはマァムの自分なりに考えて、
それをちゃんと行動する辺りを評価しているのかもしれません。
しかもマァムは、独断で押し切るのではなく、
ちゃんと覚悟が決まったうえでみんなに相談している筋を通そうという
芯のある人間性を見せていますし、
レオナはそんなところも評価して気に入っているかもしれません。

 

レオナ自身がいざとなったら、ダイを魔物からかばったように
魔法で戦うくらい強い女性ですから、
同じく強い女性味のあるマァムは評価するし、
なおさら対等でありたいのかもしれません。

 

もしかしたら、勝利の宴でマァムに(原作では酔っ払って)話しかけて親交を深めたのは、
女だてらに百獣魔団や不死騎団、フレイザードとの戦いをくぐり抜けてきたマァムを
それだけ(このこは強いこだ)と理解して、
気に入っていたのかもしれません。

 

一方、魔王軍。

 

後半では、魔王軍の様子が描かれました。
団長が三人抜けて戦力半減した、とのハドラ―台詞。
ですがこの台詞、原作では「半減したのでは?」と言っています。

 

これ、別に原作通りでも間違っていないと思うのですけれどね。
団長の戦力は大きいにしても、
その配下のモンスターの数を勘定すれば
六軍団のごっそり半分失ったわけではないですから。

 

前提として、団長は三人いなくなったのですが、
各団のモンスターがすべて消滅した訳ではないのだと思います。
そこから、

 

団長3 仮に各配下モンスター1000

 

としたら、
数のうえでは団長3が抜けただけですから、
それで=半減とは限らないわけです、考えようによっては。
ただ、その戦力を数値化して考えると、

 

配下モンスター1000の戦力 (仮)5000×6=30000
で、
くわえて一軍の団長の戦力がどの程度かによるのですが、
仮に一団と同等の戦力とした場合でも、

 

元々は
6団総モンスター戦力30000

各団長の戦力 5000×6=30000
=60000

 

が魔王軍6軍の仮の総戦闘力数値。

 

これから3団長分の戦力が引かれるわけですから、
5000×3=15000

60000から15000が引かれても半減ではないですよね。
だから実際は半減ではないと仮定できると思うのです。

 

これが、各団長の戦力が各軍モンスター全ての倍の戦力なら、

 

各軍すべてのモンスター戦力30000
+団長の戦力5000×2=10000×6団=60000
6軍の戦力=90000

 

3団長の戦力10000×3=30000

 

で、90000が30000減って60000になったので、
やはり、団長の戦力が各軍すべてのモンスターの倍あったとしても、
その3団長がいなくなっただけでは半減とは言えません。

 

考えようによっては統率者を失ったモンスターは攻撃力が下がる、
団長がいなくなったことで
各団モンスターの総戦闘力が半減する、とした場合でも、

 

5000÷2=2500 ×3軍分=7500

 

団長の戦闘力が各軍総モンスターの倍としても、
10000×3+7500=37500

 

で、6軍団総戦闘力90000に対して37500なら
団長がいなくなることで一緒に各団のモンスターの戦力が半減したとしても、
6軍団の総戦闘力が半減したわけではないと言えます。

 

この台詞は原作にせよアニメにせよ、
ハドラ―がそれだけ各団長の実力を高く見積もっていたことで出たと言えます。
ですが、原作の台詞の「半減したのでは?」もアニメの「半減した」も
結局のところ、
その見積もりが正しいのかどうかは誰にも分かりません。
(全能なる魔界の神の大魔王バーンさまならどうかは……?)

 

ゲームよろしくステータスがデータとしれ数値化されないのですから、
ハドラーにも正確な総戦力値が分かりません、
(もし、ダイ世界の魔王軍の総戦力数とその敵モンスターのレベルなどの設定値を調べて、
それを総合して計算して、
正確な数値を出したうえで判断する人がいたら、
とても凄いと思います)
だからハドラ―は抜けた団長の戦力を非常に高く見積もり
「(もしかしたら)半減したのでは?」と
言ったのだと思います。

 

ちょっと分かりにくい言い回しなので、
このように解釈をする人が少ないことが予想され、
アニメではよく分からない、なんかおかしいなどの批判を避ける意図で、
変更したのかもしれません。

 

あと考えられるのは、
団長が抜けることでのこりの各団モンスターが総崩れして、
各団がなくなるのが時間の問題だと見越して、
先に「これは半減した」
と言ったとも解釈できます。

 

ハドラーの台詞は、
今の時点の状態か、
先の予想としての観点かで
ここでの台詞は解釈が変わるのかもしれません。
それをアニメでは「半減した」に変更したのは、
現時点の総戦力ではなく、このまま行くと半減したも同然
という意味合いかもしれません。

 

もしくは、自分の地位を脅かすほどの実力者の団長以外のモンスターは、
戦力として勘定していない、とか。

 

その解釈はハドラーのヒール感が出て面白いですね。
団長以外は戦力とさえ見なさない、
その団長が半分いなくなったから「戦力が半減した」と言った。

 

これもアニメの変更の解釈かもしれません。
ハドラーが性格の悪い悪役感を出すのは色々良いと思いますからね。
この台詞の解釈はこのくらいで。
これを読まれたみなさんも、何か考えてみても面白いかもしれません。

 

そんな魔王軍では死神、キルバーンとそのお供のピロロが登場。
死神の笛の音とか、キルバーンの声がとても良かったです。

 

魔王軍での新キャラの登場と、
バランによる『竜の騎士』の存在の提示。
ダイは竜の騎士……?
竜の騎士とは……?
それで今後どうなるのか。
バランはその真意を知るようで、次は彼が勇者たちと対峙するようです。

 

マァムとの別れ。

 

結局、マァムを送り出すことになった一堂ですが、
ポップはすねてあーだこーだ言っています。
それを見て、ダイがポップの恋心をレオナに耳打ち、
それでレオナはポップに発破をかけます。

 

魔王軍との戦闘で、もう会えないこともあるかもしれない……、
戦地に挑む人間の心理ですね。
いや、誰だって明日は知れないのですから、
ぐずぐずせずに言いたいこと言うというのはレオナの言うように
大切なことかもしれません。
(場合によって自爆ということもあるので、
ある程度の慎重さも大切ですが)

 

ルーラで修行地まで送ってやると行って二人きりになったポップですが、
マァムが思いのほか自分の成長を買っていて、
だから修行をすると言っています。
これにはさすがのポップも良い雰囲気でしたが、
思いを告げるのを踏みとどまったようです。

 

そんな風に言ってくれるけれど、自分はそれに見合う自分ではない、
という負い目と、
そんな風に思ってくれる自分にならないと、
申し訳ないし、実際のまだ勇気の足りない自分を知られたら幻滅されてしまう、
そういう風にでも思ったかもしれません、ポップ。

 

それで出かかった言葉をすり替えて
握手して修行に送り出すのですが、
同時にこれは次会うときはマァムのいう自分に見合うくらい成長して、
彼女に恥じることなく向き合える男になろう、
というポップ自身の決意も含まれていたかもしれません。

 

今回は、マァムの決意であると同時に、
(ポップの)マァムへの決意、
でもあった回かもしれません。
ポップの今後が楽しみですね。

 

その後に、移動した巨大な岩の巨人が目撃されます。
鬼岩城が移動していた……、
お引っ越しですね。
さて、今後の魔王軍の動向は。
次回はダイたちは新しい武器を求めて買い物に、デパートへ。

 

デパート……今、あんまりわざわざ言わないですよね、さすがに。
これも時代か……。
そんな昔のはやりのデパートに行ったダイたちはどんな大冒険をするのやら。

 

今回は、そんな『ダイの大冒険』第21話の視聴感想を
書かせていただきました。

 

ではでは~。