1046ワークス24口

とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「漫画『DEATH NOTE』20周年展に行ってきました!」


今回は、タイトルにあるように
アニメ化、映画化もした漫画『DEATH NOTE
の20周年展(金沢での開催)に行ってきた
ことについて
書かせていただきます。

 

何か今年はアニバーサリーのイベントに関しての
ブログ記事が多いですが、あまりに気にせず、
この展示会は書いた名前の人間が死ぬことで知られる
DEATH NOTE

デスノート・漫画小畑健 原作大場つぐみ)の原画展示会で、
昨年で連載開始20周年に合わせて、
東京を皮切りに、大阪、京都、名古屋、新潟でも催されてきましたが、
今回は石川県は金沢での開催。
なので、既に足を運ばれた方々も多いかもしれません。

 

会期は10月10日~昨日27日が最終日となっていました。

あとは今のところ仙台での開催も決定していますが、
場合によっては追加の開催地域もあるかもしれません。
元々、金沢と仙台についても後発で決定したようなので。
その展示会のリポートを軽くお届けします。

 

まず、入場は前売りのチケットと、
当日券で前者は2000円、当日は2200円となっており、
自分は当日券での入場でした。

 

その際、必ず入場特典として色紙がもらえます。
デスノート展の公式ホームページを見ると、
会場ごとに入場特典は異なるようで、
本金沢での開催では前期と後期で
モノクロ漫画絵と、カラー絵での色紙に分かれて特典として
配布されているようです。
自分はカラー絵の色紙をゲットしました。

 

 

では入場。

 

展示物はオブジェクトと原作生原稿!+α

 

入場から見えるのは、原作単行本全巻の表紙を大きくしたパネル。
それを過ぎるとデスノートの本題でもある、
デスノート現物が展示されていました。

 

 

 

これは映画で使用された物でしょうか。
ここのように、撮影が許可されている展示物もありました。

 

他に、夜神月(ライト)の部屋を再現していたり、
例のポテチのシーンも机の上で繰り広げられていました。

 

 

その部屋のエアコン部分にはリュークが監視カメラを探している絵が。
ここで、部屋上部にあからさまにカメラがあるな~と思っていたのですが、
この時点では禁止されている展示物を触るのをチェックしているのかな?
と考えていたのですが、
これに関しては行ってみた人はすでにご承知の通り、
まだの人はどういう趣向かお楽しみにです。

 

展示物は他にもありますが、いったんそれは後にして、
この展示会場の大部分を占めていた展示物、
DEATH NOTE原作漫画の生原稿について触れていきます。

 

1話からデスノートと死神リュークの出会いのシーンと、
月の新世界の神宣言からの2話、それにLの登場と捜査を通しての
月とLの対決の様子が、ページをチョイスしてダイジェストで
展示されています。

 

これが、1部のLの死、
そして2部のニアとメロ、最終話まで+αが展示されているのですが、
この漫画原稿、見ているときは最初、
よくいうところの『複製原画』かと疑って見ていました。
しかし、よくよく1枚ずつチェックすると、
紙のアナログ原稿なので、漫画やイラストを紙で描く人あるあるなのですが、
気をつけていてもたまにやる、
紙を持ち上げる時や消しゴムがけの時などに少し紙が曲がって跡がついてしまう、
あの後が見られたり、
展示物が進むと、これは東京などの会期を通しての金沢展での
たまたまのアクシデントだと思うのですが、
吹き出しの中の写植(セリフを張り付けてある部分)が
エアコンの乾燥なのか、剥がれているページが1枚あったのです。

 

これは決定的でした。
複製原画でわざわざ写植まで貼るのを
1枚1枚やり直すのをしているわけがないのですから。

 

他にも、大きな面積のスクリーントーンが乾燥で若干浮き上がっている
ページが2枚ほど見受けられました。
さすがに20年前の原稿とはいえ、
あの小畑先生のスタジオでこんな雑なトーン処理のわけがないとも
思うので、このあからさまなトーンのしっかり貼れていない部分は、
むしろ空調で粘着糊が乾いて一部浮いたのでは、と考えるわけです。

 

これらから、本イベントの原画は生の、小畑健先生が自ら触って手とペンが触れて
描かれていたモノホン、真の生原稿だと分かりました。

 

これが、展示数がおそらく100枚を越えるほどに展示されているのです。
もう、大盤振る舞いでしかありません。
漫画を描くうえで気をつけたいことや、知っておいてちょっと役に立つことなどが、
結構見て取れましたし、
そういう意味で漫画を描きたい人、描いている人必見のイベントでもあると感じました。
先になりますが、
記念展とはいえ、これだけの魂のこもった原稿を展示というカタチででも
一般にこれだけ大量に公開してくださり、
本当に感謝の念に堪えない思いでした。

 

集英社の方々、本イベントの企画スタッフの皆さま、他展示の準備などに
携わってくださった名鉄エムザのスタッフなど全ての方々、
それに当のこのDEATH NOTEの原稿をかじりついて描かれていた
小畑健先生と、そのアシスタントスタッフ全ての方々、担当編集の皆さまに、
心から感謝申し上げます<(_ _)>
ありがとうございました。

 

その原稿から見て取れたことを
幾つかかいつまんで紹介すると、
ペン入れのタッチややトーンの修正のあとのホワイトはもちろんなのですが、
手塚治虫先生もされていた、
ページ中のあるコマは別紙で描いたりして、それをつぎはぎや切り貼りしている跡が
見受けられたり、
これは意外というか、
話数によって原稿用紙のストックが切れたのか、
違うメーカーの原稿用紙が3~4種類ちょくちょく入れ替わって使われていました。

 

あと、コマや枠の外に黒鉛筆で印刷に移らない程度や青鉛筆で
ノートに書き込むゲストキャラの名前や、
コマの必要な指示が書いてあったり、
基本的なたち切りや見開きの外枠までの描きこみが見られたりもしていました。

 

他にもキャラ以外の背景や数字などのフォントを描く上でのコツも見て取れました。

 

いや~、そういう漫画描き関連のメモがはかどる、はかどる。
自分も漫画描きの末端構成員なので、画業もキャリアも実力も高名な
あの小畑健先生の生原稿をこんなに拝見させていただける機会に恵まれ、
たいへんを通り越して2000円では足りない、
会期を通してあと2~3回は見に来てすべてつぶさにチェックして
さらに学びたいくらいに学びの多い展示でした。

 

ただ正直、枚数が多すぎて、1度では全て精査しきれません。
コミックス全13巻のダイジェスト的抜粋の原稿展示でしたが、
それでも自分のペースで見ていて、
4時ころに来て閉場の夕方6時半ギリギリまでみていたくらいです
(2時間以上。もう、下手な映画見るよりも充実と疲労でした)

 

原作生原稿でのラストシーンに向かい、
また展示オブジェクトが。
これはキラ復活を願う灯火ですね。

 

 

ここで展示も終わりかと思えば、
更にカラーイラストのほぼ全展示。

 

これもスゴイのですが、まだあって、
本展示会のために新規に描き下ろされたカラーイラストが数点も。

 

そこを抜けるとこのDEATH NOTEを象徴する像が展示されていました。
うーん、ここは右と左から撮るのが作法か、
などと考えての画像でもあります。

 

これから展示会で見るかもしれない人のことを考えると、
展示物の画像はあまり載せない方が良いようにも思うのですが、
展示イベント全体としてはもう終盤ですし、
SNSなどのネットで見られることは多いので、
その辺はあまり気にせず、事後に閲覧する用途として
このブログ記事では掲載する次第です
(もちろん、イベント会場での”撮影許可”の展示品です)

 

 

これであとは物販コーナーかと思うと、+αもありました。
それに関しては推して知るべし、小畑健先生ファンなら。
ということで、物販コーナーを巡り、無事に本展示会を
満足して帰宅することになりました。

 

いや、それにしてもリアルタイムで原作を本誌で
読んでいた勢なのですが、
生原稿で見る終盤のライトの最後とか、
他にも「計画通り」や
背景、乗り物に室内などの全ての作画がハイクオリティで、
今更というか改めて、鬼気迫る原稿の数々でした。

 

さすが、ジャンプでもトップレベルに絵のうまい漫画家、
小畑健先生の、それもリアル路線では随一と言える『DEATH NOTE』の
生原稿でした。

 

目と脳と、漫画描きとしての心蔵が全て満足と震えで
大変でした。

 

この体験を少しでも漫画への良いフィードバックにしたいです。

 

……そんなわけで、
DEATH NOTE』20周年展に行ってまいりました。

 

生原稿を堪能している他のお客さんの中には、
そのお連れさんとの会話の内容から
当時の雑誌リアタイ世代と思しき人たちや、
今の若い世代で映画やアニメで少し遅れて本作に触れた人たち、
また映像作品のみで原作には触れていない様子の会話をされているお客さんも
その会話の内容から察せられました。

 

映画のみで原作を読んでいないことで、
(映画は細かいところも端折られているので)
こういうシーンあったんだ、
というような気持ちの方もいたようなので、
なかなかハードな内容も多いですが、
もし気になるならこの機会に原作漫画も全巻楽しまれてください。

 

今回は、そんな
漫画『DEATH NOTE』の20周年記念展について
書かせていただきました。

 

ではでは~。