以前、4巻まで読んでキリのいいところで続きを読むのを忘れていたのを
本棚をチェックして気づき、続きを読むことに。
本巻はイクス王国の王子であることをヒロイン、リリアに黙って
幼馴染として時々一緒に旅行したりしていたトレイズが、
ベゼル王家のマティルダ王女と結婚するかどうかが物語の発端。
リリアの住まうロクシェを訪問し帰国する王女の列車に
リリアとアリソン、トレイズ、護衛のトラヴァス少佐、
そして王家になんらかの悪意ある人間によって
王女殺害を請け負った人間が乗り合わせての旅が描かれる。
列車での見えざる犯人による仕掛けが襲い来るなか、
被害者が数人でるも犯人は謎のまま後編へ。
同時収録の最初の旅で知り合った男装の女の子による
小冒険の短編もちょっとしたスリルある展開で楽しめた。
時雨沢先生は 『キノの旅』 のあとがきでも触れているように洋画好きであり、
アリソンから続く本作も映画の構成の雰囲気が強い。
よく言うと映画的、悪くいうと80~90年台ハリウッド的
とでもいうテイストの雰囲気となっているかも。
それと、ミリタリー好きなので毎度銃器関連の描写が目立つ。
あと、さすがに0年台の作品なので
先生の文章も最近にくらべるとどこか読みにくい感じはした。
読点がちょっと多いのです。
しかし犯人の正体とトレイズの結婚の行方が気になるので
続巻も読んでみたいと思う。
ではまた次の本の感想で。