鎮守府でもお月見モード。
ともあれ、
でも少し不思議に思われていた人も多いかもしれませんが、
この「十五夜」、毎年日付が異なっているのですよね。
それは何故かと問われれば！
ざっくり言うと、
「旧暦の暦合わせだから」ですよね。
でも 「旧暦」とは何か？
⇓
それは「太陰太陽暦」のことですね。
「太陰太陽暦」とは、現行の「グレゴリオ暦」（太陽暦の一種）以前に普及していた暦算出法で、
「太陽暦」が地球が太陽の周りを回る周期（太陽年）を基にして作られた暦（暦法）であるのに対して、
「太陰太陽暦」は日付を月の運行によって決めるというモノです。
『天地明察』冲方丁作の渋川春海の「貞享暦」も太陰太陽暦の一種で、
現在広義で「旧暦」というと日本で最後に使われていた「天保暦」のことを言う向きもあります。
で、旧暦がどういうモノかというと、
天保暦は1872年12月31日 ( 明治5年12月2日 ) まで使われていました。
その翌日の旧暦12月3日をもって新暦 明治6年 ( 1873年 ) 1月1日に改められ、
そこから現在のカレンダーで認識するグレゴリオ歴算に移行したのです。
その裏でも太陰太陽暦の暦自体は計算されて割り出されていましたので、
（天体の観測技術の違いから、正味では天保暦の継続とは異なるそうです）
それを現行と並行してみたのが
「旧暦」と呼ばれるモノの扱いです。
（正確には他にも存在意図はありますが）
それで最初の、
何故旧暦計算だと「十五夜」の日取りが年毎に異なるのか、
ということですが、
まず旧暦は、月の朔望にあわせて、
暦月の1ヶ月を約29.53日（29日 or 30日）として、
1年を約354日としています。
季節の移り変わりは太陽の周期によるので、太陰暦をそのまま使い続けていると
1年につき約11日、
3年で約33日（約1ヶ月分）、
暦と季節がずれてしまいます。
そこで太陰太陽暦は、
3年に約1回、19年に7回、「閏月」をいれることで、
暦と季節のずれを調整しています。
話が逸れますがこの「閏月」、
１年が１３か月になる年があるということです（旧暦上です）。
ちなみに今年は閏年ではないですが、旧暦では閏月があります。
次回は2014年旧暦9月と10月のあいだに「閏9月」が挿入されます
それで旧暦1月1日は、太陽黄径330度、
二十四節季の「雨水」の直前の新月の日となり
旧暦の１年が始まります。
画像は今年の旧暦カレンダーによる、１月１日の日取りです。
（カレンダーの大数字が太陽暦。下段の月日が旧暦）
旧暦は新月の日を1日として、次の新月を迎えるまでを1ヶ月とし、
そして、12ヶ月を1年としていました。
それが月の朔望による日数の運行が進められ、
太陽暦に並行して当てはめられていきます。
画像２で、太陽暦と旧暦の日付のずれが分かると思います。
旧暦では、7・8・9月を秋としており、
その真ん中にあたる日である
「旧暦8月15日」を中秋と言い、
そこから「中秋の名月」とも呼ばれている訳ですが。
画像３が今年の十五夜カレンダーです。
どうでしょう、旧暦の「8月15日」ですよね。
この日が毎年、太陽暦との日付のずれが生じることによって、
十五夜は年によって日付が違う、という事なのです
《参考》十五夜の日付
2014年（平成26年）：9月8日
2015年（平成27年）：9月27日
2016年（平成28年）：9月15日
また ２０１３年の旧暦１月１日は太陽暦２月１０日。
今年は画像のうように１月３１日。
２０１５年の旧暦１月１日は太陽暦２月１９日。
これから分かるように、簡単にまとめると、
「現行の暦と旧暦では１年の始まりの日が毎年異なり、
加えて旧暦の１か月が太陽暦より短い月が多いので、
この２つの暦の「中秋」にカレンダー上のずれが生じる」
ということなのですね。
おわかりいただけたでしょうか。
とーしろさんも今回改めてお勉強しましたので、解りにくかったらスミマセン。
また十五夜とは、旧暦の8月（現在の9月）に
訪れる満月の事です。
しかしなんてこったい！
ベンジャミンズヘッド！
十五夜は必ずしも満月の日ではないのですよ。
今年も正確には９月９日が満月です。
そしてスーパームーンという。
ともあれ、十五夜の日には夜空を見上げて月見酒とかシャレこみたいですね。
あとはおまけにお月見鎮守府でいそいそと真昼間から、
愛宕さんとオフトゥンでフルムーンファイトだぜ！←破廉恥なッ？
ではでは。
