今回は、明日3月18日に最新刊にして
完結巻が発売される、
ゲーム『サモンナイト』シリーズの
4と5のあいだの空白の戦いを描いた
公式小説、『サモンナイトU:X』の
過去の読書感想を推敲して
掲載させていただきます。
サモンナイト5以前のオリジナルストーリー、第2巻。
地球の日本で暮らしながら、異物感を抱いていたミコトは、
迷い込んだ異世界リィンバウムで
出自を知ります。
その制錬者ミコトを襲撃したのは、
サモン1の勇者、誓約者ハヤト。
今巻には、1や2、3、4の登場人物がゲーム本編後の成長した姿ででてきました。
本U:Xシリーズはオールスター構成で
ファンサービスも満点のようです。
まさしくサモンナイトの集大成的な作品でもあるようです。
しかし、1は四人から、2から主人公は男女をセレクトできるシステムなので、
本編では誰が出てきたかは、実際に読んで確かめてみて欲しいです。
自身の秘密を知った直後、最大級の勇者に
命を狙われることになるミコトの様子が描かれ、
ハヤトが何故ミコトを襲うのかが、最終的に語られます。
本巻は1のメインキャラが主軸の構成で、
1の主人公のパートナーたちもでてきますが、
若干ゲームとは立ち位置が変わっています。
これは、4×4パターンを1つの世界観で描こうとした際に
決めた1つのパターンということなのでしょう。
ハヤトとのバトルはこれが誓約者の実力か……と震えます。
改めて、リンカーってサモン世界ではとんでもないのだな、
と感じる内容でした。
しかし、サモンは人同士の行き違いからくる問題や、
家系や先祖、繋がりがもたらす不和や確執もあって、
そのこじれた絆の解決の物語でもありますよね。
可愛いイラストですが結構ドロドロしてもいます。
そういう意味でやはり本作はサモンナイトですね。
(小説もサモンナイトシリーズの都月さんですし当然ですが)
そのため過去作でも、
人の想いのずれ、すれ違いなどの物語的側面を持っていて、
それが
異なる世界の違う種族――けれど同じ生きるモノ同士ーー
で描かれることで、
その接触や交流で生じる不和や価値観の違い、
そこから起こる衝突からの和解を願っている創作物に感じなくもないです。
もしかしたら、人種差差別や不和についてをテーマにしている面も
サモンナイトはあるのかもしれませんね。
ちょっとふと思っただけで、
2000年頭からゲームを追ってきている間には、
そんなことは微塵も頭になかったんですがね(苦笑
続巻ではハヤトとのあれこれからの
2の主人公の参戦のようです。
そんな『サモンナイトU:X』最新完結巻、
数年待ちましたが、いよいよ発売です。
必ずゲットですの~(モナティ)
ではまた次の本の感想で。