完結巻。
互いに好きを確認しあったのち、
彼女同士としての日々にもおよび恋いの核心まで描くあたりに
本当に見てはいけないものを見ている感が。
アニメ二期が実現して欲しいと思うけれど、これ成人誌向けでは
(いや、このレベルは少女漫画の世界でも普通なのか?)
本作の命題ともいえる侑の好きの答えは良かった。
全力の思いを恐れ与えられる特別を待つ女の子だった彼女が、
自ら選び星を掴んだ恋を通しての少女の成長の物語としても本作は尊い。
個人的に、好きですのシーンは
某四月の嘘作品では直接答えられなかった思いだが、
1話多い45話完結でもそれを更新してくれた感慨がある作品となった。
他には、舞台に立つ燈子の輝きに対して侑が不安そうになったところ、
そんな彼女を舞台上の燈子は見つけるというのが、侑の嬉しさがよく伝わるし、
それで愛しさが高まるからこそのお願いというながれになだれこむ展開への、
なあなあではない鮮やかさを感じた。
後日談では侑と燈子の二人や生徒会メンバーや叶さんのその後も。
沙弥香の現状への燈子と沙弥香の反応が面白かった。
喫茶店も事業拡大してあのお二人も幸せと思われ、大団円といっても良いでしょう。
その舟路のさきに何があっても、星は照らしているし、
掴み取ることの大切さを学んだ彼女たちの幸せを祈る。
仲谷先生、遅くなりましたがありがとうございました。次回作も楽しみです。
ではまた次の本の感想で。