1046ワークス24口

とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「読書感想『ゴッドファーザー(上)』 マリオ・プーゾォ」


 映画化もされた超有名作。
ニューヨークの伝説のギャングの頭、ドン・ヴィトー・コルレオーネと
そのファミリーの抗争の物語。

 

 ゴッドファーザーの由来は彼と友情や愛情を築いた者への贈り物として呼ばれている愛称のようだが、
その意味合いに似合わずに荒れくれ者のギャングのドンでありながら知性に富み、
相手を納得させる交渉の人というのは意外だった。

 

上巻を通しても暴力、殺傷シーン、それに同じ血肉の匂いのするエロスなど
イリーガルな匂いは満載の内容だった。

 

抗争の際の準備や駆け引きに意外に頭を使っている幹部たちや、
後半3部のドンがのしあがった経緯は裏社会の人間の実情の一端をみる。

 

 本作で気づいたのが、
ドンの相談役のトム・ハーゲンの過去シーンで、
スパゲッティをいただくところがあるのだが、これはある作品にだぶる。
海外文学に造詣があるとは分かってきたが、
荒木先生は他にも静脈に~のように本作もお気に入りのようです。

 

ただ、訳者のせいかそれとも作者の文体か、
やや説明的な部分が多くて読み切るのに時間がかかった。

 


ではまた次の本の感想で。