1046ワークス24口

とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「以前、傘を題材に400文字のショートショート小説を書いたことが。今週のお題「傘」」

今週のお題「傘」


今回は、今週のお題「傘」
で書かせていただきます。

 

傘に関して考えたとき思い出すのが、
そういえば以前あったこと。

 

WEBラジオ音泉
声優の大原さやかさんの朗読ラジオ『月の音色』という番組があります。

 

この番組で月一くらいのペースで毎回違うお題が出され、
それに沿ってリスナーのみなさんが400文字のショートショートを作成して応募し、
優秀な作品を大原さんが朗読してくださるという
『月の文学館』
というコーナーがあります。

 

この『月の文学館』は2017年から始まり、もう3年続いている人気コーナーで
色々なテイストの面白い作品が多く寄せられています。
これまでにも面白い作品はたくさんあり、
――毎回採用作品にはうるっときたり、クスリときたり、
ゾクリときたり、様々なテイストの作品があり、
たいへん刺激になり楽しませていただいております――
どんどんリスナーさんの作品のレベルも高くなってきています。

 

そんな文学館に自分も2017年の夏から投稿して、
もう2年以上投稿し続けていたりするのですが、
2019年の春頃に『帰り道の忘れ物』
というお題で忘れ物の傘を擬人化したショートショートを書きました。

 

今回は、もうだいぶ経ったのでそれを思い出したように
記事に掲載させていただきます。
(以前、『今週のお題「激レア体験」』でも同じように自作を掲載していたりもしますが)

 



『帰り道の忘れ物』 雨傘

ある日、観劇をした。
だが嫌な予感があった。
古い所で管理が雑なのだ。
案の定、主が現れない。そんな私に声がした。
「お宅、忘れられたね」
「そのようです。困った。主は大丈夫でしょうか」
「そうさな。だが案外、他の奴で無事帰ってるかもな」
「でも、それだと私はどうしたら?もう何年も、雨の日も雪の日も助けてきたんです」
「俺達も運次第でなあ、道端でバキバキになってる奴も知ってるだろ」
「はあ……」
私は青ざめた。だが、彼は言う。
「でも、俺らは誰かの為になりゃあ、誰か一人の為じゃなくても良いともいえる。お宅も硬く考えず、その誰かを助けてやりな」
私はその言葉にかつてない感動を覚えた。
彼は傷だらけで、それだけ多くの人を助けてきたのだろう。自分のこだわりがバカらしくなった。
やがて私を取る人がいた。
私達は表に出た。雨の雫があたる。
私は心を開いた。帰り道、忘れ物の私は、雨からその人を助けた。』

 


こんなかんじになります。
面白いかは、個人個人の感性に委ねます。
自分としてはもっとくだけたテイストを取り入れたいとつねづね思っていますし、
オチをもっと意外性をもったモノを考えたいとも思っています。
これがなかなか難しい……(´ヘ`;)ウーム…

 

上記作の採用に関してはボツでしたが、
自分はまだまだで、普段から勝率はそんなに高くないですね。
当初から毎回一本だったところ、
徐々に増やして2019年から3~4本書いて送っていますが、
数年で採用回数は4、5回とそんなに多くありません。

 

それになんとなく、
送ったショートショートの内容が今思うと、
あれ?これなんか番組の内容をネガティブにあてつけているように解釈できる?
ということが2019年内にあり、
もしかしたら微妙に悪印象をもたれているのでは……?
と思いびくびくしながらも投稿を続けています(汗

 

みなさんも言葉には気をつけましょう。

 

……と、それは不確定な余談として。

 

年12回で10回くらい採用されているレベルの常連さんもなかにはいて、
そういう方の作品はレベルが高いだけではなく、
自分よりもまだ多く作って送っていそうです。

 

2017年の公開録音時のお題に対しての
山猫軒従業員黒猫さんの
応募期間中に100件以上応募したというのは伝説であり、
これはまたそうそうマネできないことでもあると思います。
ほぼ毎日一日一本書き続けていたそうですし。
(公録のお題募集期間は通常よりも長めに設けられていました)

 

ただ、そうした人に臆さないで自分なりの作品を書いて送ってみるのも、
番組を楽しむひとつの形ですし、
そうした取り組みがその人にとって何かに繋がる経験となるかもしれません。

 

常連さんたちも、自分を含む他の投稿するリスナーさんたちも、
繰り返していくうちに少しずつ上達しているのもあると思うので。

 

なので、ふ~ん、こんな感じで短い小説、物語を書くのか~
と興味を持たれた方は、試しにまずは音泉の『月の音色』を視聴してみてください。

 

www.onsen.ag


隔週月曜日の更新です。
月の文学館は2回に1回です。
ときどき、敗者復活の文学館スペシャル回もあります。

 

あと、月の音色でも何度も小説が朗読されたことのある、
ショートショート作家の田丸雅智先生の主催する
ショートショート投稿サイト、

ショートショートガーデン』(SSG)

 

short-short.garden

 

というのもあり、
月の文学館に採用、不採用ふくめてリスナーさんたちも
作品をアップしているので、参考になるかもしれません。
もちろん、月の文学館以外で個人的に執筆したショートショート
アップしている方もたくさんいらっしゃるので、
短い小説に興味がある方や、
ちょっと気分転換にどんなのがあるかな……
という方にもいっしょにおすすめします。

 

……おっと、傘テーマの作品紹介のはずが、
それを生み出すきっかけになった月の音色と、
勉強させていただいているショートショートガーデンの紹介になってしまいました。

 

これが現状の何かの息抜きや、楽しみなどにちょっとでもなれば幸いです。

 

ではでは~。