1046ワークス24口

とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「カスパー・ハウザー発見、保護の日。今なおあり続ける身勝手な人間に苦しむ子供たち」


今日は、調べものをしていて見つけた、
カスパー・ハウザーについて書いてみます。

 

カスパー・ハウザーは1846年にドイツで
16歳まで牢獄に閉じ込められて、発見、保護されたとされる少年。
彼は長く人間らしい生活ではなかったために
周囲の人間が普通にしている肉や牛乳などの食事が受け付けず、
感覚も一般的とは違い苦しんだ。
保護されて一般的なことを覚えていくなかで少しずつ過去のことを語ったようですが、
何者かに暗殺されて二十代前半でなくなっています。

 

この暗殺は彼の本来の身元が判明すると都合の悪い人間がいたからだ、
という疑惑も起こり、様々な研究がされてきたようですが、
その過去と真相は謎のままのようです。
現地では祭礼が二年ごとに行われている。

 

というのがカスパー・ハウザーに関するおおまかな話のようです。

今日、5月26日はそのカスパー・ハウザーが発見、保護された日だそうです。

 

ja.wikipedia.org

 

彼の悲運のについては同情するところですが、
この事件と彼の症例から、のちに医学、心理学では
幼児期に一般的なケアや愛情を与えられずにいると
人間として本来の行動様式から逸脱していく、
というカスパー・ハウザー症候群という見地も得られたようです。

 

また、文学や映画でも
過酷な環境からくる心の悲劇や、
それを招く一部の人間の犯罪についてが作品として作られたようです。

 

このカスパー・ハウザーに関しては、
上記のように
彼の生い立ちと、彼を暗殺した人間の意図などの謎の追及、
犯罪捜査の面や彼の尊厳のため、またこのような事件のケース例としての追及、
そして彼のような状況に追いやられた人間がどうなるか、
という人間の心理的な作用についてなどの研究がされたようです。

 

けれど、自分が思うのは、
そうした謎への興味はあまりなく、
心理学的な構造は何かの参考になりますが、
肝心なのは、
こうしたある人間による身勝手のために傷つく子供がいる、
ということです。

 

善人ぶるつもりはありません。
ただ、個人的にも他者の身勝手で被った被害には身に覚えがあるのです。

 

そのうえで大人の年齢として冷静に考えると、
彼をこの状況に追いやった人間にも理由や動機はあったのでしょう。
その人なりの事情があって仕方なく、という面もあったのでしょう。
ですが、それでもなお、
何も知らない子供を、親や大人の手前勝手な理由で
苦しむ状況においやって自分はのうのうと自分の好きな生活をする、
というのは許しがたい邪悪に思えます。
そんな人間の理由はどんな正当性があっても許容できるモノではありません。
そのうえ、追いやった当人か、その手先が彼を葬るとか
ふざけんな!ですよ。

 

こういう身勝手な、大人の皮をかぶった子供の毒人間の被害を受けているのは、
日本では幕末ごろのこの事件の時代だけではなく、
現代でもあるようですから、尚更です。

 

カスパー・ハウザーほどの期間でなくても、
育児放棄によってまともに育てない子供や、
子供をもうけたはいいが人格的に子供そのものな親たちのせいで、
彼らの身勝手で心無い言動に苦しみ人生をむちゃくちゃにされている子供は
声なきところで、見えないところで今も存在しているのが現実です。
その大人たちを同じ目に遭わせてやりたいくらいに腹が立ちます。

 

……と、そういう心ない人間への怒りをブログ記事でぶちまけても仕方ない面もありますが、
世の中は綺麗で優しいだけではなく、
そういう悲惨な目に遭う子供たちや、
子供のような大人たちが結構うようよいるということは、
少し頭の片隅に入れておいた方がいいよ、お互いに、と思う次第です。
油断していると、
ちょっと外見良さそうで付き合った相手が
そういう毒人間で、その間に設けた子供を自分たちが……
ということもありえなくはないのですから、現実。

 

カスパー・ハウザーの悲劇は過去の変わった事件ではなく、
今でも自分たちのすぐちかくに実は確実にいる、
愚かな子供の頭の大人たちによって招かれる悲劇である
ということを認識しなくてはならないと思わされます。

 

皆さんも、ゆめゆめ、自分が加害者にならないように己のほどを自問し、
また、心ない毒人間によって違った形でも被害を受けないように、
相手を見極めることは大切だと覚えておきたいですね。

 

外見の良さや、ステータス、優しそうな綺麗な言葉や賢そうな言葉と、
相手が本質的にはどんな人間かは別だということ。
どんなに見目麗しくて、お金持ちで立場があっても、
内面では他人を自分の利益のために踏みにじることを平気でする心根
という場合も現実にはよくあることだと。
そう心得ておきたいですね。

 

今回の調べものから拡がったこの記事で、そんなことを考えました。

今回はここらで。

 

ではでは~。