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とーしろさんの趣味よもやま話の通用口。

「カラフルになっていく世界×音楽×青春恋愛アニメ『四月は君の嘘』第1話感想・改稿」

 


やヴぁい。彩付いた。

と思わずへんなノリで興奮したのがアニメ『四月は君の嘘』の第1話を視聴しての感想でした。

 

青春モノのきらきらしたイメージは数あれど、
これまでそんなに興味もなかった青春、恋愛モノというジャンルで
ここまで色鮮やかさを受けて心踊るのは数少ない自分だったからかもしれません。

以前に似たような色鮮やかな印象を受けたのは、
アニメ『さくら荘のペットな彼女』で、
それ以来、久しぶりです。
あの作品も春の季節に桜花舞う中での始まりが印象的でした。

 

春と桜の色合いを好んで描写する人は、
世界の色鮮やかさや美しさを知っているのかもしれません。
これまで触れてきた作品たちから、個人的にそんなふうに感じます。

 

もしくは彼らはその季節を経て出会いと別れを経験して
世界の色鮮やかさや美しさ(もちろんそれだけではなく)を知ったからこそ、
似た心象を受ける『桜』に美しさと彩りを見出すのでしょうか?

 

と、突然何を話をしているのかという始まり方でしたね。

 

今回は2014年秋期のアニメの1作、原作漫画も連載中の

四月は君の嘘

www.kimiuso.jp

を視聴した感想を述べていくのです。

 

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 ©新川直司講談社/「四月は君の嘘」製作委員会

 

この作品は夏のおわりころ、
はてなブックマークをなんとなく閲覧していて、
先行公開のPVの掲載された作品紹介記事を見つけたのが出逢った切っ掛けでした。
この記事のサムネイル画像が本作のキービジュアルで、
一目で(これは……)という何か他の作品とは違う心惹かれるモノがありました。

 

それまでは失礼ながら原作漫画の存じ上げませんでした。

 

しかしPVを視て、そのビジュアルの美しさ、
言葉の美しいセンス、
音楽の雰囲気の良さ、
それに自分がファンになった声優さんの
佐倉綾音さんが出演されているからなのでした。

 

くわえて、同じくノイタミナ枠で放送されたアニメ、
のだめカンタービレ』のマングースがイベントなどで
同じノイタミナで音楽作品ということだからでしょう、
コラボ出演されていて、
『のだめ』同様、音楽モノの作品であるという点でも興味がありました。

 

自分はクラシック音楽には興味がありながら
その人物や曲、音楽的用語の多さなどから
わりととっつきにくいイメージがありかなり疎いのですが、
アニメでこうしたジャンルが題材にされた時の楽しさや良さは
『のだめ』で知っているので、
そのことからくる期待感からも『四月は君の嘘』を視てみたい、
と思ったのでした。
これはマングースくんの戦略が大ヒットしたようです(笑
 

それに絵柄がキュートで好みだったのもあります。
(自分は結構、絵柄面食いで漫画やアニメ選びの基準になります。
その本領発揮でしょうか)

ともあれ、
第1話の視聴感想です。

 

いやはや、出端の数分のシーンとOPテーマ曲で
すでに持っていかれていました。

色鮮やか過ぎる……!!

惚れました。

こういう彩り鮮やかな世界が描かれる作品、シンプルに美味しいです。
視聴確定でした。

OPテーマソングがGoose houseさんなのもとても素敵なのですよね。

 

 

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©新川直司講談社/「四月は君の嘘」製作委員会

 

 このユニットは『銀の匙2ndシーズン』のED曲で知ったのですが、
いや、ステキです。

 

Goose houseはカバー曲の多いアーティストさんたちで、
ネットで曲をほぼほぼ公開しているのですが、
このOP曲
「光るなら」
もおそらくYoutubeの公式チャンネルで公開される時がくるのでしょうけど、
この曲はCDを買って応援したいです!うむ。
 

 

本作のあらすじは、
主人公の有馬公生は幼少期からピアニストとして厳しいレッスンを受けていました。
それにより神童と謳われるほどの世代ではトップの成果をあげていた天才ピアノ少年でした。

けれど、公生を世界で活躍させるピアニストにするという
母の夢のために母親から厳しく(厳しすぎる)ピアノの指導をされていました。

 

しかし母親が亡くなった後にピアノの音が聴こえなくなり、
鍵けなくなり、ピアノと距離を置きながらも離れきれない、
あいまいでずるずると、くらい青春の14歳をおくっていた。

 

その中三、14歳の春から物語は始まります。

 

学校で部活に精をだし輝いている幼馴染のサッカー少年、渡亮太と
ソフトボール部の澤部椿。

二人との日常のなかで、

けれど公生は自分が目に映る世界が色を失ったモノトーンに見える。
ウチに帰ると父は出張しがちで一人、
遺影の母に帰宅のあいさつ。うーん、くらい……。

 

苛烈なピアノの指導は暴力だったのですが、
それを受けていても公生はそれだけ母親を慕っていたのか、
そんな母でも与えてくれたピアノが大好きだったのか。

 

公生は天才とされたけれど、
その性格は健気な、優しいお子やで……。

 

そんな公生を持ち前の明るく元気な様子で喝を入れる椿ちゃんが愛おしいです。

 

「私達まだ14歳なんだよ。
眼が輝いてない。
思春期なんだから、ぴかーっと!」

 

幼馴染を彼女なりに気遣い励ます姿が勢いとコミカルさがあって愛らしいですね。

いや、声優さんがあやねるであるのを差し引いて素直な感想です。

 

個人的な話をすると、大人びた女性が好きですが、
元気な娘もまた、傍にいて欲しいと思えるパーソンですね。
(まあ、ラヴとライクの違いはあるかもしれませんが)

 

11歳のとき、母が亡くなったすぐあとのピアノコンクールで
途中で弾けなくなって泣いていた。
直前まで機械の様に、
悲しいことがあったことなど関係ないかのように
鍵盤に指を舞わせていた公生だったけれど、
これは何故突然そうなったのか。
現時点では、
母の面影に捉われて、こころを律しきれなくなったのではとも感じます。

 

それ以後、本気でピアノと向き合うと母の思い出の苦しみに駆られるのかも。

 

これは『大好きだった人』の喪失が彼の心のわずらいの引き金になっているのならば、
その空隙を埋めるのは、また彼のこころにとって大きな存在となる、大好きな誰かが出来たときにこそ、
公生はまたピアノを弾き、向き合えるのではないかと思います。

 

弾きたいと、弾くのだと心から思うのではないかと、自分は考えます。

 

それが四月の春に出逢ったヴァイオリニストの宮園かをりなのでしょうかね。

 

そのかをりちゃんと公生の出逢いは、
スタジオジブリの映画『天空の城ラピュタ』で
パズーが早朝に演奏していたハトへのトランペット曲
「ハトと少年」のピアニカヴァージョンに載せられてでした。

 

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 ©新川直司講談社/「四月は君の嘘」製作委員会

 


 

春爛漫の桜の樹々のなかで高らかに演奏する彼女の目には、
世界がとても色彩鮮やかで、
美しすぎて泪がながれてしまう程なのでしょうか。

 

本人は咳き込みながら「強く演奏しすぎた」と言っているので、
音楽を奏でながらセンシティブに感動していたようです。
(何に対して感動していたのかは、この時点では正確には分かりません)

 

余談ですが、音楽家や演奏者の方々が演奏中に体をハデにくねくねとゆらすのは、
一般的に情緒表現やリズム取りとされていますね。
人によってはこれを

 

「わざとらしい」「そんなことをする必要はない」「白々しい」

 

というふうにも感じるそうです。

 

うーん、考え方は人それぞれですが……。

 

個人的には音楽の力って、
自然と身体がリズムをとるようなパッションあふれるモノだと思います。

 

一流やプロであるなしにかかわらず、音楽に親しんでいれば、
曲に合わせて意気が昂揚して、
自然と思わず体を動かしたくなったり、
また動いていることもあると思うのですよね。

 

だから子供たちみんなと奏でた音楽に感動して、
感極まったすえに泪をながしたとしても、
それは全然おかしなことではないのだとも見えます。 

 

気取った言い方をするのならば、悦びの泪、とでもいうのでしょうか。

 

この登場からの一連のシーンはかをりちゃんらしさが溢れている、
溢れまくっている描写だったように感じます。

 

彼女を表現した言葉に、
天真爛漫、奇想天外、時に喧嘩上等、ジェットコースター的とありましたし。


まあ、公生への仕打ちの数々は、
かをりちゃんらしさとは……。
とも感じます(笑)
 

第1話のサブタイトルが

 

「モノトーン・カラフル」

 

二人が正面から目を合わせ走り出すラスト前、
公生の心がモノトーンでありながら鮮やかな蒼の色で、
対照的なカラフルなこころ様子のかをりの瞳の色がシックな黒であるのが
二人の対比と今後の展開、予感を強めますね。

 

第1話では公生のこれまでと彼を取り巻く友人たち、
幼馴染の女の子、澤部椿、
イケメンで悪友?の渡亮太、
そして公生の世界を色付かせる(一目惚れした?)
ヴァイオリニストの宮園かをり。

 

彼らの彼女らの出逢いと、そのひととなりが描かれており、
続く第2話ではかをりの演奏の実力が披露されそうです。

 

それを目にして、
モノトーンな公生の心はどう揺れ動くのでしょうか。
それを演出するかをりの演奏と合わせて興味津々です。
次回も楽しみですね。

 

あー、
これは久しぶりに大きなヒット作な予感がして、
なんだか忙しくなりそうです。
時間的な意味でも、感動のこころ的にも。

 

ではでは。

 

 

※本記事は2014年にFC2ブログにポストした記事を
改めて再稿したものです。
以前のつたない文章を読んでくださったみなさまに、
心よりの感謝を抱きます。